口腔ケアとウイルス感染の関係

口腔ケア

新型コロナウイルスの感染が拡大しています。

緊急事態宣言も発令されて外出を控えている人が多いと思います。

しかし、ずっと家から出ないわけにもいけません。

食事や仕事、生活するためには外出する必要があります。

その中で、今この時期に歯科医院には行ってもよいのか?と考えてしまう人もいると思います。

今日はお口の状態とウイルス感染の関係、歯科医院には行ってもよいのかを解説します。

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この時期でも歯科医院には行った方がよい

結論からいうとこの時期でも歯科医院には行った方がよいです。

でも新型コロナが心配だから歯科医院に行くのはやめた方がいいと思って・・・

と考えている人も多いと思います。

歯科医院に行く理由は皆さん違うと思います。

  • 歯が痛い
  • 治療が途中
  • 矯正治療中
  • 定期健診

上記すべての理由でこの時期でも歯科医院に行くのをやめる必要はありません。

なぜなら

  • 虫歯、歯周病は進行する
  • 治療途中で放置すると歯の寿命が短くなる
  • 口腔ケアでウイルス感染を予防できる

これらが考えられるからです。

詳しく説明していきます。

虫歯、歯周病は進行する

虫歯や歯周病は日々進行していきます。

治療をしない限り治ることはありません。

そして、虫歯や歯周病は一度なってしまうともとに戻ることはありません。

虫歯の治療は虫歯の部分を削って詰め物をします。

虫歯が大きいほど削る量は大きくなっていきます。

削る部分が大きいと神経をとらないといけなくなる可能性もあります。

詳しくはこちらの記事を参考にしてください。

歯周病は歯を支える骨が溶けてしまう病気です。

これも一度溶けてしまった骨がもとに戻ることはありません。

はじめは自覚症状が出にくいので気づきにくいですが揺れる、痛いなどの症状が出た場合はかなり進行している可能性があります。

詳しくはこちらの記事を参考にしてください。

虫歯、歯周病を放置すると、とらなくてよかった神経をとらないといけなくなったり、歯周病が進行して歯が揺れてくるかもしれません。

この時期でも歯科医院に行きしっかりと治療をしましょう。

治療途中で放置すると歯の寿命が短くなる

歯冠崩壊

治療途中なのに自己判断で治療を中断するのは絶対にやめましょう。

歯の神経をとって根っこの治療中の場合多くは仮蓋の状態です。

仮蓋は時間の経過とともにとれたり削れたりしますのでそこから歯の中にばい菌が入ってしまいます。

虫歯にもなりやすい状態なので長期間放置すると最悪の場合、歯を抜かなくてはならなくなる可能性があります。

歯を抜いたり、虫歯で歯がボロボロの状態を放置すると歯が動いてかみ合わせのバランスが崩れます。

歯に負担がかかって悪くなったり、いざ治療をしようとしたときに期間や医療費が多くかかってきます。

顎にも負担がかかって顎関節症のリスクもあがります。

詳しくはこちらの記事を参考にしてください。

口腔ケアでウイルス感染を予防できる

歯周病菌が出す毒素には発熱作用があります。

口腔ケアを行った人と行わなかった人を比べると口腔ケアを行った人の方が行わなかった人よりも発熱する人は少なく、さらに、インフルエンザを発症する人も少なかったというデータがあります。

口腔ケアを行うことで発熱を抑え、インフルエンザを予防できたということです。

どうして口腔ケアでインフルエンザが予防できるのでしょうか?

これには歯周病菌が出すノイラミニターゼというタンパク質分解酵素が関係してきます。

歯周病菌が放出したタンパク質分解酵素は口腔内の粘膜を保護しているタンパク質を溶かします。

すると、インフルエンザウイルスが結合するレセプターという部分が露出して感染しやすくなるのです。

また、ウイルスに対抗するためには免疫力がとても重要です。

ウイルスは目、鼻、口から感染します。

体に入ってくるウイルスなどの外敵を防ぐ免疫物質をIgAといいます。

IgAの特徴は

  • 細菌やウイルスの侵入を防ぐ
  • 抗原特異性が低い(特定のウイルスや細菌だけでなく様々な種類の病原体に反応する)
  • 全身の粘膜で働く

これらがあります。

IgAは涙腺や鼻汁、消化管、唾液の中といった全身の粘膜に含まれます。

母乳の中にもたくさん含まれていて、赤ちゃんを感染から守っています。

IgAが少なくなると疲れやすくなって風邪を引きやすくなるというデータもあります。

上記のようにIgAは細菌やウイルスに結合して感染を防止します。

しかし、細菌やウイルスの数が多くなるとIgAから逃れたものが体の中に侵入して感染します。

つまり、お口の中が汚れていると歯周病菌が増えるのでIgAの数が足らずにウイルスに感染しやすくなると考えられます。

お口の中をきれいにして歯周病菌の数を減らしておくと、いざというときにIgAの力をフルに使うことができます。

IgAは唾液の中に含まれているので唾液量が多い方が自浄作用もあり効果が高くなります。

唾液量を増やすことも考えましょう。

お口が乾燥しているかもという方はこちらの記事を読んでみてください。

新型コロナウイルスに口腔ケアが効果があるかはまだ詳しく解明されてはいません。しかし、効果はあると考えている専門家はたくさんいます。感染対策をして歯科医院に行きましょう。

まとめ

新型コロナの影響で歯科医院に行くか迷っている人も多いと思います。

しかし、虫歯や歯周病は進行するともとには戻りません。

将来のことをよく考えて行動してください。

歯科医院でも感染対策をしているところがほとんどです。

どのような感染対策を行っているかホームページなどで確認してみるのもいいと思います。

そして、歯科医院に行くときは発熱がないか確認し、咳エチケットやソーシャルディスタンスを考え、手洗いうがいをしっかりと行いましょう。

一番いけないのは自己判断の通院中止です。

確かに歯科医院に行くかどうかは最終的には自己判断になります。

しかし、歯科医院に連絡なく通院を中止すると治療途中の歯の寿命が短くなってしまう可能性があります。

通院を中止する時は担当医に一度相談してみてください。

今日はこれでおしまいです。

おつかれさまでした!

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