歯磨剤の選び方

口腔ケア

前回は歯ブラシの選び方について説明しました。

今回は歯ブラシとセットで使う歯磨剤について説明します。

歯ブラシと同じで歯磨剤もたくさん種類がありどれを選べばいいか迷ってしまう人もいると思います。

歯磨剤を選ぶポイントとおすすめについて解説していきます。

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歯磨剤を選ぶポイント

  • 歯科専売品を選ぶ
  • フッ素濃度が1450ppmのものを選ぶ
  • ジェルタイプを選ぶ
  • 低研磨か研磨剤無配合を選ぶ

歯科専売品を選ぶ

正直このポイントを押さえておけばOKというポイントです(笑)

歯科専売といっても歯科医院でしか購入できないというわけではなくAmazonや楽天で購入することができます。

歯科専売の歯磨剤は虫歯予防、歯周病予防、歯や歯茎を傷つけにくい成分が配合されているので

値段は1000~2000円と普通の歯磨剤よりは高額ですが価格以上のメリットがあると思います。

また後でおすすめを紹介します。

フッ素濃度が1450ppmのものを選ぶ

フッ素は歯を強化して虫歯になりにくくすることができます。

詳しくはこちらの記事を参考にしてください。

フッ素という名称で歯磨剤に含まれているわけではなく、『フッ化ナトリウム』『モノフルオロリン酸ナトリウム』という名称で配合されています。

これらの濃度を表す単位がppmです。

歯磨剤を選ぶときは濃度が1450ppmのものを選びましょう。

フッ素は毎日の歯磨剤と定期的な歯科医院でのフッ素塗布で虫歯予防の効果が高まります。

日本では1000ppmまでしか歯磨剤にフッ素を配合できませんでしたが平成29年3月より1000ppmを超える歯磨剤が厚生労働大臣に承認されました。

ちなみにISO(国際標準化機構)では以前より1500ppmが上限でした。

1000~1500ppmのフッ素入り歯磨剤の効果
  • 子供だけでなく大人の歯周病で歯茎が下がった根っこの虫歯予防にも有効
  • 虫歯抑制率は23~32%
  • フッ素濃度が1000ppmを超える歯磨剤は500ppm上がるごとに臨床成績が6%上がる

歯磨剤1g(1回の歯磨きで使う量)をすべて飲み込んでも中毒量には達しないので安全性も問題ありません。

しかし、6歳未満には使用を控えるとされているので使用は6歳以上になってからにしてください。

ジェルタイプを選ぶ

歯磨剤にはペーストタイプとジェルタイプがあります。

ペーストタイプがよくある普通の歯磨剤です。

ジェルタイプの方が歯面にいきわたりやすくフッ素が歯に残りやすくなります。

そのため、矯正治療中、歯並びが悪い人、虫歯リスクが高い人はジェルタイプがおすすめです。

ジェルタイプには着色を落とす研磨剤や磨いた後のそう快感を得る発泡剤が入っていないか入っていても少しです。

研磨剤は着色だけでなく歯を削ってしまうこともあるので低量、あるいはなくても大丈夫です。

着色が気になる人は浸透して汚れをとるポリリン酸ナトリウムやポリエチレングリコール配合のものにしましょう。

定期的に歯科検診に行くとポリッシングといって衛生士さんが着色をきれいに落としてくれます。

発泡剤も磨けてなくても磨けているような感覚になってしまうのでなくても大丈夫です。

低研磨、研磨剤無配合を選ぶ

先ほども言いましたが研磨剤は低量か無配合を選びましょう。

研磨剤は炭酸カルシウムや無水ケイ酸という成分で歯磨剤に配合されています。

研磨剤は着色を落とすために配合されていますが、歯が傷ついてしまうこともあります。

特にブラッシング圧の強い人、歯ぎしりをしている人は要注意です。

上記の矢印のように歯が削れてしまいます。

着色を落とすなら浸透して汚れをとるポリリン酸ナトリウムやポリエチレングリコール配合のものを選び、歯科の定期健診で衛生士さんにメンテナンスをしてもらいましょう。

歯磨剤は補助!メインはブラッシング

ちゃんとした歯磨剤を選べば虫歯や歯周病にならないってことか!

ちょっと待ってください!歯磨剤はブラッシングの補助です。メインはしっかりとしたブラッシングなので適当にみがいてはダメですよ!

「自分は歯科医院おすすめの歯磨剤を使っているから大丈夫!」と思っている方は要注意です。

歯磨剤によって汚れが落ちるわけではありません。

正しいブラッシングができていないと歯磨剤の効果も半減してしまいます。

正しいブラッシングについて解説しているので参考にしてください。

しっかりとしたブラッシングで汚れを落とすことで歯磨剤の効果も最大限発揮します。

ホームケア+プロフェッショナルケアの組み合わせが大切!

お家での口腔ケアをホームケア、歯科医院でのケアをプロフェッショナルケアといいます。

どちらかだけでなく両方しっかりと行うことでお口の健康を守ることができます。

歯磨剤には殺菌作用のあるイソプロピルメチルフェノール、塩化セチルピリジニウム、クロルヘキシジンや歯茎の炎症を抑えて血行を促進するグリチルリチン酸、トラネキサム酸などが配合されています。

しかし、殺菌といってもものすごく効果があるわけではなく補助的な役割です。

硬くなって歯にこびりついている歯石は歯ブラシではとれません。

歯石がたまるとお口の中に歯周病菌が増殖します。

このように増えた細菌を歯磨剤だけで殺菌することはできません。

歯石をとってお口の細菌を減らすことで歯磨剤の効果も発揮できます。

定期的に歯科医院には検診に行くようにしましょう。

おすすめ歯磨剤

おすすめの歯磨剤を紹介していきます。

おとなのトータルケア 歯磨きジェル

1450ppmのフッ素配合でジェルタイプなためしっかりと虫歯予防ができます。

硝酸カリウム配合なので知覚過敏症状がある方にもおすすめです。

6歳以上の人が使うようにしましょう。

コンクールジェルコートF

フッ素濃度は950ppmですがジェルタイプで歯にフッ素が停滞して虫歯予防に役立ちます。

虫歯菌や歯周病菌に殺菌効果のあるクロルヘキシジンが配合されています。

日本ではアレルギーの関係で高濃度での配合はできませんがクロルヘキシジンは虫歯菌、歯周病菌の殺菌にエビデンスのある薬剤です。

こちらはうがいのできる子供でしたら利用可能です。

MIペースト

こちらは歯磨き粉ではありませんが虫歯予防に効果的な口腔ケア用品です。

CPP-ACPという牛乳由来の天然成分が歯の脱灰を防ぎ、再石灰化を促します。

フッ素入りの歯磨き粉で磨いた後で歯に塗ります。

歯のパックのような感じですね。

このMIペーストには歯の石灰化に必要なミネラルが唾液の何倍も含まれています。

知覚過敏の人や虫歯になりかけの歯がある人にもおすすめです。

詳しくは他の記事で解説しているので参考にしてください。

まとめ

歯磨剤はあくまでブラッシングの補助として使います。

しかし、正しく使えば効率よく虫歯、歯周病の予防をすることができます。

逆に正しく使わなければ歯や歯茎を傷つけてしまいます。

毎日使うものになるのでよいものを正しく使いましょう。

今日はこれでおしまいです。

おつかれさまでした!

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