お口がカラカラ!ドライマウスの対処法

ドライマウスの対処法 健口

最近すごく口の中が乾燥するのよね・・・口臭も気になるしパサパサした食べ物も食べにくいの。

ドライマウス、口腔乾燥症ですね。原因はさまざまで病気や薬の副作用、ストレスなどがあります。ドライマウスの症状、対処法について説明します。

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ドライマウスってなに?

病気や薬の副作用などで

唾液の量が減ってしまうこと

ドライマウス、口腔乾燥症といいます。

ドライマウスになるとパサパサしたものが食べにくくなったり

口臭が気になる、虫歯のリスクが増えるといった問題が生じます。

唾液の機能

  • 消化作用
  • 味覚の促進
  • 食べカスを洗い流す
  • 食べ物をの飲み込みやすくする
  • お口の動きを滑らかにする
  • 抗菌作用
  • 抗ウイルス作用
  • お口の中の酸性、アルカリ性を中和する
  • お口の粘膜の保護

このように唾液にはさまざまな機能があるため

ドライマウスにより唾液の量が減ってしまうと

お口に色々な問題が起こってきます。

唾液は唾液腺というところでつくられていて

大唾液腺と小唾液腺があります。

大唾液腺:耳下腺、顎下腺、舌下腺

小唾液腺:口唇腺、頬腺、舌腺、口蓋腺

唾液は1日に1~1.5ℓ分泌されるといわれていて

その90%が大唾液腺の分泌によるものです。

(ドライマウスには小唾液腺が関与しているという文献あり)

自律神経である、交感神経と副交感神経によって制御されています。

ドライマウスのチェックリスト

☑ 口が乾燥してネバネバする

☑ 口臭が気になる

☑ 食べ物の味が変わった

☑ 鼻でなく口で呼吸している

☑ 食べ物が飲み込みにくい

☑ 舌がひび割れて痛みがある

☑ 口内炎ができやすい

☑ 口角炎になりやすい

☑ 夜、のどが渇いて目がさめる

☑ 舌が動きにくく話しにくい

☑ 虫歯、歯周病になりやすい

チェックが多いほどドライマウスの可能性が高くなります。

そして、ドライマウスになると上記のような問題が生じてきます。

ドライマウスの原因

口呼吸

口呼吸

通常、呼吸は鼻で行います。

口で呼吸をする人は口の粘膜が乾燥して

ドライマウスになりやすくなります。

薬による副作用

薬をたくさん服用

薬をたくさん服用している人は

薬の副作用で唾液が減少している可能性があります。

唾液の分泌が減ってしまう薬は何百種類とありますが

特に副作用の強いものが

抗うつ薬

抗精神病薬

抗コリン作動薬(下痢、胆石、尿路結石、パーキンソン病の薬)

抗ヒスタミン剤(花粉症などアレルギーの薬)

降圧利尿薬(高血圧の薬)

このような薬になります。

ストレスや緊張

ストレス

ストレスや緊張状態が長時間続くと

ドライマウスになります。

唾液腺を支配神経である交感神経と副交感神経

ストレスで交感神経が活発になると

ネバネバした唾液が出て量が減少します。

逆にリラックスして副交感神経が活発になると

サラサラした唾液が出て量が増加します。

シェーグレン症候群

シェーグレン症候群とは自己免疫疾患といって

自分の免疫が自分の組織を攻撃してしまう病気で

涙腺、唾液腺を標的にします。

中高年の女性に多く、

単独で発症する時と

関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、強皮症、多発性筋炎などと一緒に発症する場合があります。

涙腺も標的なので、ドライマウスだけでなく

ドライアイ、目の乾燥も現れます。

放射線治療の後遺症

癌の治療のために

口や首に放射線治療を行った場合、

唾液腺が破壊されて

唾液の分泌量が減少します。

糖尿病

糖尿病で高血糖になると

血液中のブドウ糖濃度が上昇して

通常は尿と一緒に排出されないブドウ糖が

多量の水分と一緒に尿として排出されます。

そのため体の水分が失われ脱水症状になります。

脱水により口が渇き、ドライマウスになることがあります。

ドライマウスの対処法

口呼吸防止テープを貼る

口呼吸防止テープ

口呼吸を防止して鼻呼吸をするために

寝るときに口にテープを貼りましょう。

口呼吸でなく鼻呼吸になるとドライマウスが改善しやすくなります。

アレルギーなどで鼻呼吸ができない場合は

耳鼻咽喉科などで相談しましょう。

唾液腺マッサージ

唾液腺

唾液の分泌は

大唾液腺である耳下腺、顎下腺、舌下腺が

90%を占めているため

この唾液腺をマッサージして刺激することにより

唾液の分泌を促します。

(ドライマウスには小唾液腺が関与しているという文献あり)

耳下腺マッサージ

耳下腺マッサージでは上図のように

指全体でやさしく押して

円を描くように10回ほどマッサージします。

顎下腺マッサージ

顎下腺マッサージでは上図のように

両手の人差し指や親指で

顎の骨の内側のやわらかい部分を

10回ほどやさしく押してください。

舌下腺マッサージ

舌下腺マッサージでは上図のように

両手の親指で

顎先の内側の舌の付け根を

10回ほどやさしく押します。

お風呂に入ってリラックス

唾液はリラックスしているときに

分泌されやすいので

お風呂などでリラックスしながらマッサージをしましょう。

舌回し運動

お口の中で舌をぐるぐる回しましょう。

舌は歯と歯ぐきの間で回します。

これだけですのでどこでも簡単にできます。

舌が唾液腺を刺激して唾液分泌を促進します。

唾液分泌促進だけでなく舌やお顔周りの筋肉が鍛えられ、ほうれい線が目立たなくなったり、シワの予防にもなります。

よく噛む

食事はよく噛んで食べる

食事をするときはよく噛んで食べましょう。

よく噛むことで唾液腺が刺激され

唾液分泌が増加します。

ガムをかむことも効果的です。

お菓子のガムではなくキシリトールのものにしましょう。

水分をよくとる

脱水状態になると口が乾燥するので

のどが渇いたと感じる前にこまめに水分補給をしましょう。

服用薬剤の変更、減薬

高齢の方にドライマウスの人が多いのは

口腔乾燥の副作用のある服用薬剤が多いためと考えられます。

薬をもらっている病院で

薬の変更、減薬が可能かどうか相談してみましょう。

自己判断で薬を飲むのをやめたり、量を減らしたりしてはいけません。必ず主治医に相談しましょう。

うま味成分をとる

ドライマウスにはうま味成分をとる

梅干しやレモンなど酸っぱいもので

唾液がいっぱいでたと感じたことがある人は多いと思います。

しかし、酸味より唾液分泌を促進して

さらにその効果が持続する味があるんです。

それが『うま味』です。

うま味は甘味、苦味、酸味、塩味の基本味の一つで

昆布に含まれるグルタミン酸

かつおに含まれるイノシン酸

干しシイタケに含まれるグアニル酸

などがうま味の代表的な成分です。

やり方は

昆布だしを1日に5~6回

口の渇きを感じたときに口に含んで味わってから飲む

これを2~6ヶ月続ける

というものです。

これにより大唾液腺だけでなく小唾液腺からも

唾液分泌が増加します。

酸味だと唾液は出るが口がしみて痛いという人もいましたが

うま味ではそのようなことはありません。

実際にドライマウスの患者さん20人に

この方法でうま味をとってもらった結果

80%の人が改善したと答えたデータがあります。

期間が長いため少し大変ですが

ドライマウスでお困りの方は試してみてください。

まとめ

ドライマウスは常用薬、全身疾患の増加などによって

高齢の方に多い病気です。

ドライマウスにはさまざまな不快症状があり

他人には理解されにくく

治療したからすぐに改善するわけではないので

かなりつらい思いをしている人も多いと思います。

また、唾液には抗菌作用や免疫物質も含まれるため

不快症状だけでなくお口、全身の健康に関係してきます。

ドライマウスは食事の食べやすさ、味も変えてしまうため

食事がストレスになり食欲不振、体重減少にもつながります。

ドライマウスの改善は難しいですが

今回紹介した方法で

少しでもドライマウスの改善を目指し

楽しく、おいしく食事をして

お口と全身の健康を守りましょう!

今日はこれでおしまいです。

おつかれさまでした!

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