唾液の力!

健口

皆さんのお口の唾液には様々な力があります。

唾液がないと虫歯や歯周病になったり口臭が気になるだけでなく風邪を引きやすくなったりします。

唾液は皆さんの健康を守るためになくてはならないスーパーマン的な存在です。

今日は唾液について詳しく解説していきます。

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唾液の役割

唾液にはお口の中で8つの役割を担っています。

自浄作用

歯についた食べカスを洗い流してくれます。細菌なども洗い流して胃に運び、強酸である胃酸で殺菌する効果もあります。

抗菌作用

リゾチームやラクトフェリン、IgAといった抗菌成分が唾液には含まれていますのでこれらの働きによってお口の中に入ってきた細菌を殺菌しています。

緩衝作用

虫歯菌の出す酸やジュースなどでお口の中は酸性になります。お口の中の酸性状態が続くと歯は溶けてしまいます。唾液には酸性になってしまったお口を中性に戻す働きがあります。

再石灰化作用

歯はお口の中で脱灰(溶ける)と再石灰化(溶けた歯がもとに戻る)を繰り返しています。唾液の力によって脱灰した歯は再石灰化して溶けてしまった歯を修復してくれています。

消化作用

消化器官というと胃や腸を想像される方が多いと思いますが、実はお口も消化器官なのです。唾液中のアミラーゼという消化酵素がデンプンを分解して胃や腸の負担を軽減してくれます。

粘膜保護、潤滑作用

唾液中のムチンという粘性の成分が食べ物を唾液で包んで喉を通りやすくしたり、食べ物でお口の粘膜が傷つかないようにしてくれています。また、お口が潤うことでスムーズに話すこともできます。

味覚作用

味を感じること自体は舌の働きですが唾液によって食べ物を分解することで味を感じやすくなります。よく噛むことで唾液は出やすくなり食べ物も分解されるのでより味を感じることができるようになります。

粘膜修復作用

お口の粘膜が傷ついても唾液中の上皮成長因子と神経成長因子によって傷の治りを促進してくれます。

唾液の分泌

唾液は唾液腺というところから分泌されます。

唾液腺には唾液分泌の90%を占める大唾液腺と小唾液腺があります。

大唾液腺は耳下腺、顎下腺、舌下腺の3つです。

小唾液腺は口唇腺、口蓋腺、頬腺などがあります。

唾液は1日に1~1.5ℓ分泌されます。

しかし、夜間は分泌量が減少するため、寝る前の歯磨きがとても大事になります。

唾液が減少して起こるトラブル

・口が乾燥してネバネバする

・口臭が気になる

・食べ物の味が変わった

・食べ物が飲み込みにくい

・舌がひび割れて痛みがある

・口内炎ができやすい

・口角炎になりやすい

・夜、のどが渇いて目がさめる

・舌が動きにくく話しにくい

・入れ歯がすれて痛い

・歯、歯周病になりやすい

唾液量が減少すると上記のようなトラブルが起こってきます。

唾液の力でウイルス感染を予防!

ウイルスや細菌は口や鼻、目から体内に侵入します。

それらの侵入を防ぐシステムを粘膜免疫といいます。

粘膜免疫で働くのが唾液中に含まれるIgAという物質です。

IgAはお口に入ってきた病原体とくっついて無効化することができます。

しかし、ウイルスの数が多くなったり、IgAの数が少ないとウイルスに感染してしまいます。

IgAはお口の中の細菌にも働くのでお口の細菌を減らしておく必要があります。

口腔ケアとウイルス感染については以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。

唾液量を増やすにはどうしたらよいの?

  • 唾液腺マッサージ
  • ガムを噛む
  • 舌回し運動
  • うま味成分をとる(昆布、かつお、干しシイタケの出汁)

唾液腺マッサージや舌回し運動で唾液腺を刺激して分泌を促進します。

うま味成分も唾液分泌を促進するというデータがあるので有効です。

やり方は以下の記事で解説しているので参考にしてください。

まとめ

唾液は皆さんのお口になくてはならない大事な存在です。

唾液は年齢やストレス、全身疾患、薬の副作用で減少してしまいます。

原因が取り除ける場合はよいですが加齢などは防ぐことができません。

唾液の性質を理解して唾液腺マッサージやベロ回し運動で唾液量を増やしましょう。

今日はこれでおしまいです。

おつかれさまでした!

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