【歯医者が教える!】子供を成長させる『食育』について<乳児期の食育>

小児歯科

前回は食育と子供のお口の発育の関係、妊娠期の食育について説明しました。

今日は生まれてすぐの乳児期からの食育について説明します。

乳児期は母乳や哺乳瓶によるミルクになりますのでやることはそんなにないのでは?と思うかもしれませんがそんなことはありません。

母乳やミルクの飲まし方、飲むときの赤ちゃんの態勢などお口の発育に関係することはたくさんあります。

それでは説明していきますのでよろしくお願いします。

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完璧にやろうと思わなくてもよい!

初めての出産だと右も左もわからず、おむつや夜泣き、授乳とやることがたくさんあり「そんなところまで手がまわらない!」と思うかもしれません。

10人に1人の割合で産後うつになるといわれています。

赤ちゃんのことをしっかりと育てないとと思っている真面目で責任感の強い人ほど産後うつになりやすくなります。

「絶対に」「やらないと赤ちゃんがかわいそう・・・」など完璧にやろうと思わなくてもいいのです。

これから説明することは、お母さん、お父さんのできる範囲で実践していってください。

知っているのと知らないのでは天と地ほど違いますのでぜひ覚えていってくださいね。

正しい哺乳がお口を育てる!

お口の発達は哺乳から始まります。

この哺乳をきちんと行うことで、顎、舌、お口周りの筋肉、口唇を鍛えることができ、次のステップである「食べる」ことに必要な筋肉や機能を獲得することができます。

そして、これらの機能を獲得することが将来の歯並びやよいお口に大きく関係してきます。

哺乳は

  • 吸着
  • 吸啜
  • 嚥下

の3つの運動から成り立っています。

吸着

吸着とは唇と舌で乳首をとらえて密着させることです。

この時注意することは、吸いつきが浅くならないで深く吸いつくことが重要です。

しっかりと深く吸いつくことでお口周りの口輪筋が鍛えられます。

吸啜

吸啜とは舌で乳首を口蓋に押しつけて、しごき、乳汁を押し出すことです。

しっかりと吸啜することで舌運動が適切にできるようになり、舌筋が鍛えられます。

お口の発育には舌筋を鍛えることがとても大切です。

この時期の適切な哺乳運動の獲得は将来のよい歯並びや適切な呼吸に大きく関係します。

嚥下

この時期の嚥下は大人の嚥下と違い、乳汁を飲みながら呼吸ができるという乳児特有の嚥下になります。

しかし、哺乳瓶の飲み孔が大きくてお口に送り込まれるミルクの量が多いと呼吸が抑制されてしまいますので注意しましょう。

おすすめの哺乳瓶を紹介しているので参考にしてください。

舌を前後に動かす乳児嚥下は哺乳時は問題ないですが、普通食になった場合も残っている場合は歯並びが悪くなる原因になるので2歳くらいにまだ乳児嚥下の場合は小児科や歯科医院で相談してください。

哺乳のときの姿勢に気をつける!

赤ちゃんがどのように哺乳をするかも重要ですが哺乳をするときの姿勢がもっとも重要です。

なぜなら不適切な姿勢では正しい哺乳はできないからです。

  • 赤ちゃんが正面から吸い付けるようにする
  • 母乳の場合、左右バランスよくあげる
  • できるだけ縦に抱っこをする
  • 添い乳をしない
  • 下半身を安定させる
  • 頭を支えて顎を引く

上記のことに気をつけて哺乳をしましょう。

赤ちゃんが正面から吸い付けるようにする

赤ちゃんが正面から吸いつくことで左右バランスのとれたお口になります。

口輪筋というお口周りの筋肉が均等に鍛えられることで将来の歯並びもよくなります。

首がすわる3ヶ月までは首と背中が丸まるように横抱きにして母乳の場合は左右バランスよくあげてください。

首が座ったら少しずつ縦抱っこにしていきましょう。

添い乳をしない

皆さんは横をむいて寝た状態で飲み物を飲むことはできますか?

かなり難しいと思います。

それは赤ちゃんも同じです。

横を向いたままでは正しく哺乳をすることができずに間違った嚥下や舌の動きが身についてしまいます。

人の頭というのは体重の約1/8ほどあり意外に重いものです。

添い乳をしている間、その重い頭が片方の顎にのってしまうと左右非対称の顎になってしまいます。

また、横を向いた寝たままの授乳は母乳が中耳に入ってしまい、中耳炎になりやすいといわれています。

乳児の夜間授乳はすごく大変です。

寝たまま授乳をすると楽なのですが、楽な姿勢での授乳が最良の授乳ではありません。

できるだけ正しい姿勢での授乳を心がけましょう。

食べる機能の獲得は哺乳の時期から始まっている

先ほども言いましたが、正しく哺乳をすることで食べるために必要な機能を獲得することができます。

そして、正しく食べることができることでよい歯並びになります。

  • 舌の力
  • 唇の力
  • 正しい嚥下
  • 口輪筋などのお口周りの筋肉のバランスがよい
  • よく噛んで食べることができる
  • 噛む力
  • 鼻呼吸

上記がよいお口を育てる上で大切なことなのですが、これらは哺乳から離乳食の時期といった比較的若い時期に出来上がります。

もちろん筋肉などの力は成長とともに大きくなります。

しかし、正しい嚥下や舌の使い方、よく噛む癖などは成長した後だとなかなか修正することができません。

成長が著しい子供の時期にこのような力や機能がないとお口が育つことができなくなるのです。

特に舌の力は重要で、舌が上顎に嚥下のときなどにくっつくことで刺激が加わり上顎が成長します。

正しい哺乳ができるかどうかでお口が育つための食べる機能が獲得できるかが決まります。

ぜひともお口の成長を考えて哺乳をしてください。

まとめ

「歯並びの治療」と聞くと小学生くらいからのイメージがあると思います。

確かに本格的な矯正治療は6~7歳くらいからスタートします。

矯正を始める時期についてはこちらから。

確かに矯正治療により歯並びはよくなるかもしれません。

しかし、本当のお口の発育は、「呼吸」「歯並び」「食べ方」「舌の位置」「お口周りの筋肉」「姿勢」「変な癖がない」などすべてがそろわないと理想のお口にはなりません。

そして、これらは小学生のときにはほぼ出来上がってしまっているので修正が大変です。

お口の機能の獲得は哺乳の時期から始まっています。

お口の発育はこの時期からやらないといけないことを意識しましょう。

また、はじめにも言いましたがこれはあくまで「お口の発育」の方法です。

お母さん、お父さん、赤ちゃんの体調が一番です。

完璧にやろうと思わないでできることから始めてあげてください。

困ったことがあったら産婦人科や小児科や小児歯科、保健所などで相談しましょう。

今日はこれでおしまいです。

おつかれさまでした!

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