矯正治療で歯の寿命が延びる!?

矯正

歯の矯正をしたい!

このように考える人のほとんどは見た目を気にしていることが多いです。

確かに矯正治療の大きなメリットの1つに審美性の回復があります。

見た目が良くなることで人前で思いっきり笑うことができる、自分に自信がついたという人はたくさんいます。

しかし、矯正治療のメリットは審美性の回復ではありません。

「歯の寿命が延びる」

これも矯正治療の大きなメリットになります。

今日は矯正治療で歯の寿命が延びるということについて解説していきます。

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矯正治療のメリット

  • 見た目がよくなる
  • よく噛めるようになる
  • 顎関節症のリスクが減る
  • 歯磨きの習慣がつく
  • コンプレックスの改善
  • 歯の寿命を延ばす

上記が矯正治療のメリットです。

初診で来る方の多くは見た目の改善で来院する場合が多いですが矯正治療には他にもたくさんのメリットがあります。

歯並びが悪いことがコンプレックスの方は人前で思いっきり笑えないということがあります。

歯並びを改善してコンプレックスが改善すると自分に自信がつくようになります。

しっかりとしたかみ合わせになるとよく噛めるようになったり、将来の顎関節症のリスクを低減します。

「きれいになった歯を大事にしたい!」ということからお口のメンテナンスのモチベーションが上がり、歯磨きなどのケアを頑張れるようになります。

矯正治療中も歯磨き指導は行うので習慣もつきます。

きれいな歯並びは歯磨きもしやすいので虫歯や歯周病のリスクを低減して歯の寿命も延ばします。

今回は「矯正治療によって歯の寿命が延びる」ことについてもう少し詳しく解説していきます。

歯の寿命を延ばすには虫歯、歯周病、破折を予防する

歯の喪失の3大原因は「虫歯」「歯周病」「破折」です。

虫歯、歯周病は細菌が原因で破折は歯に負担がかかることが原因です。

つまり、この3つを予防することができれば、歯の寿命を延ばすことができます。

矯正治療をするとお口の虫歯菌が減少する

虫歯は虫歯菌による感染や生活習慣などの様々な要因によって発生する感染症です。

主に虫歯の要因は「細菌」「歯」「食べ物」「時間」の4つといわれています。

虫歯の発生、原因についてはこの記事を参考にしてください。

虫歯の原因菌は色々な種類がいますがその中にストレプトコッカスミュータンス菌という細菌がいます。

ミュータンス菌っていうと聞いたことある方もいるのではないでしょうか?

このミュータンス菌を矯正前と後で比較した結果、矯正後の方がミュータンス菌が減少したというデータがあります。

また、歯に付着する汚れであるプラークの量も矯正後に減少したそうです。

これは、矯正治療によって歯並びが改善したことで歯磨きがやりやすくなったこと舌や唾液による自浄作用が向上してプラークの量が減り、お口の中がきれいになることでミュータンス菌も減少したと考えられます。

さらに、矯正治療を行ったことによる患者さんの意識改善によって、1日の飲食回数、フッ素の使用状況もよくなりました。

飲食回数が増えると歯が脱灰する時間が長くなるため、虫歯のリスクがあがります。

フッ素を使用することで歯を強化して虫歯のリスクを低減します。

フッ素についてはこの記事を参考にしてください。

矯正治療によって虫歯の要因である「細菌」「歯」「食べ物」「時間」 を改善して虫歯のリスクを低減できる!

8020達成者はかみ合わせが良い人が多い

8020とは80歳で20本以上歯を残しましょう!という取り組みです。

この8020達成者に反対咬合や開咬といった不正咬合の方はほとんどいません。

達成するのはかみ合わせが良い人が多いのです。

これは歯並びが良いと歯磨きがしやすくなったり舌や唾液による自浄作用によってお口の中を清潔に保つことができるからだと考えられます。

また、かみ合わせはバランスが大切です。

顎は上下、左右と様々な方向に動きます。

奥歯は上下の力には強いですが、左右の歯ぎしりのような動きには負担がかかりやすくなります。

前歯は上下の食いしばる力には弱いですが、左右の力には強いです。

このように歯はそれぞれ得意、不得意があって、お互いの弱点を補っています。

ある部位に負担がかかる

その歯がなくなる

また別の歯に負担がかかり、抜歯になる

ドミノ倒しのようにどんどん歯がなくなってしまう

歯並びが悪いと上記のような悪循環になってしまいます。

先ほどもいった反対咬合や受け口は奥歯に負担がかかり、歯をなくしやすいので8020達成者がほとんどいないと考えられます。

まとめ

矯正治療によって歯の寿命が延びるのか、ということについて解説しました。

歯の寿命には8020の結果から歯並びが関係してることがいえます。

歯並びが良い人の方が悪い人より歯の寿命は長くなります。

つまり、歯並びが悪い人が矯正治療で歯並びを改善すれば歯の寿命を延ばすことができると考えられます。

虫歯、歯周病を予防することで歯の寿命が延びてかみ合わせが維持されると、糖尿病、脳血管疾患、認知症などの全身疾患も予防できるといわれています。

また、自分の歯で生涯ずっと不自由なく食事ができるというのはかなりQOLの向上になります。

健康寿命を延ばすためにはかみ合わせも意識するようにしましょう。

今日はこれでおしまいです。

おつかれさまでした!

参考文献

矯正歯科治療前後におけるカリエスリスクの臨床的評価 今 井 徹

良い咬み合わせで自立したシニアへ 茂木悦子

厚生労働省 e‐ヘルスネット

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