子供が虫歯になってしまったり予防でフッ素を塗りたいときは歯科医院に行きますよね。
その時、歯科治療に慣れていないお子さんだと大泣きして困ってしまうことありませんか?。
歯科医院で泣いてる子供ってよく見るものね。
子供が大泣きだと担当医も治療がやりづらいし保護者も困ってしまいます。
お子さんが泣かないように治療するためには子供はなぜ泣くのか、泣かないようにするテクニック、子供にどのように説明するのかを知っていなければなりません。
ある程度はドクターの技量もありますが保護者の方の協力が必要不可欠です。
今日は子供が泣かないように歯科治療をするにはどうしたらよいかを解説します。
子供はなぜ歯科医院で泣いてしまうのか
子供が歯科医院で泣く理由は4つあります。
- 不安や恐怖で泣く
- 痛くて泣く
- 甘えて泣く
- 苦しくて泣く
ひとつずつ解説していきますね。
不安や恐怖で泣く
0歳~3歳の小さなお子さんや歯科治療が慣れていないお子さんが泣いてしまうのは歯科治療に対する不安や恐怖からです。
何をするのか?
痛いのか?
誰がやるのか?
どのような器具を使うのか?
わからないことだらけで不安で泣いてしまうのです。
例えば大人の方でも海外で治療を行うときなど言葉も通じない、どのような人が治療するのかわからない場合は怖いですよね。
子供も同じです。
治療の前に誰が、どのようなもので、何をするのかお子さんに説明して、安心させてあげることが必要になります。
痛くて泣く
これは当たり前といえば当たり前ですよね。
子供に限らず誰でも痛いのは嫌です。
どの歯科医師も痛みの少ない治療を心がけています。
しかし、子供が体調不良であったり緊張していて不安や恐怖を感じている場合は痛みに敏感になります。
ちょっとした音や風でもびっくりして痛いと感じてしまうのです。
麻酔を打っているのに痛いと訴えるのは麻酔が効いていない可能性もあります。
(痛いと言えば治療が止まると子供が覚えてしまうと痛くなくても「痛い!」と言う場合があるので注意が必要です。)
お子さんを歯科医院に連れていくときはできるだけリラックスさせてあげましょう。
甘えて泣く
泣けばなんでも解決すると思っている子供は甘え泣きをします。
泣けば保護者の方が助けてくれて歯科医師も治療をやめてくれる、自分の思い通りになると思っているのです。
この泣き方をしているお子さんには泣いてもダメだということを理解させなくてはいけません。
保護者の方が視界に入ると甘えてしまうので「自分がいると甘えてしまうので待合室にいる」と担当医に伝えて治療室から出て子供の視界に入らないようにしましょう。
この子供と親が離れる母子分離での治療の方法は子供が理解できる4歳以上の子供に有効です。
0歳や1歳ではまだ理解ができないですからね。
担当医の治療の考え方もあるので一度相談してみてください。
苦しくて泣く
虫歯の治療で歯を削ったり歯石をとるときには水がお口の中に入ります。
うまく呼吸ができないと苦しくて泣いてしまうのです。
水がお口にあるときは息を止めて、治療の間に息をするというやり方を練習しなくてはなりません。
歯科医院ではそのため、いきなり治療ではなく治療をするためのトレーニングをします。
また、鼻が詰まっていても呼吸がしづらいので鼻炎があるお子さんはそちらの治療をした方が歯科治療がスムーズにできるようになることもあります。
子供との会話にも注意!
お家で歯磨きをしない子供に
「歯を磨かないと歯医者さんに歯を抜いてもらうよ」
と言っている保護者の方を時々見かけます。
子供が『歯科医院は怖いところ』という認識をしてしまうといざ治療をするときに怖がってうまく治療ができません。
治療が終わった後も上手にできたら大げさに褒めてあげましょう。
きっと自信がついて次からの治療も頑張れるはずです。
そして、子供に嘘をつかないようにしてください。
例えば『買い物に行く』と言っていたのに歯科医院に来たり、治療をする日なのに『何もしない』と言ったりすることです。
騙されたと子供が感じたら、さらに歯科医院のことが嫌いになってしまいます。
普段からマイナスではなくプラスの言葉を使うようにして歯医者好きな子供を目指しましょう。
歯医者好きの子供にするには?
できればお子さんが自ら歯科医院に行きたがるが理想ですよね。
そんな歯医者好きの子供にするにはどうしたらよいか解説します。
小さいときから歯科医院に連れていく
何歳になったら受診すればいいの?
という質問をよく受けますが
歯が生えたら(約8ヶ月)
というのが答えになります。
早い時期からの受診で虫歯予防や歯並びによい生活習慣についてのアドバイスを聞くことができます。
詳しくはこちらの記事を読んでください。
この他に小さいときから歯科医院に行っているメリットは子供が慣れることです。
いきなり知らない場所で知らない先生にやったことがない治療をされると子供も怖くて泣いてしまいます。
かかりつけの歯科医院で歯が生えた8ヶ月ごろから定期的に通院して、チェアに座る、お口を開ける、歯ブラシをする、フッ素を塗る、歯石をとるといったことを少しずつ行い慣らしていくことでいざというときに泣かずに治療ができるようになります。
最近の歯科医院ではガチャガチャやおもちゃをくれるところが多いので歯ブラシで掃除などの簡単な処置でおもちゃをもらい、自信をつけながら慣らしていくといいと思います。
歯に関する絵本を読む
子供に絵本の読み聞かせってしますよね。
実は歯に関する絵本もたくさんあります。
絵本好きな子供なら絵本で歯科医院を身近に感じてもらうと歯科医院に行くのも怖くなくなります。
おすすめの絵本を紹介しておきます。
歯科治療を泣かずにできるようにするには
これをしたら治療で泣かない!といった裏技的なものは正直ありません。
まずは簡単な処置から始めて慣らしていくのが一番の近道だと思います。
しかし、こうすると泣きにくくなるといったテクニックはあるので紹介していきます。
自分で鏡を持って何をしているか確認しながら治療する
子供が治療のときに泣く理由として何をしているかわからず不安になる、ということがあります。
手鏡を持ちながら治療をすると何をするのかよくわかるため安心するというお子さんもいます。
歯科医院の手鏡でもいいですが、お家から好きなキャラクターのついたお気に入りの鏡をもってくるのもいいと思います。
家で何をするのか予習をしておく
歯科医院で次回の治療内容を来ておき、何をするのかあらかじめ知っておくといいと思います。
家で何をするのか説明しておくと歯科医院でもスムーズに治療を開始できます。
兄弟、姉妹がいれば兄、姉を先に治療する
年齢が上というか上手にできる子から治療をしてもらいましょう。
上の子が上手にできるのを見れば下の子も安心して治療に望めます。
プラスの言葉で声掛けをする
治療をするときに「痛くないから大丈夫だよ」という保護者がいます。
この声掛けはNGです。
『痛い』というマイナスのワードが入っていると「痛くない」も「痛い」と聞こえてしまいます。
後は『麻酔』『削る』『抜く』などの言葉も不安になるのでやめた方が良いでしょう。
マイナスの言葉が多いと子供はどんどん不安になってしまいます。
プラスの声掛けをして上手にできたら大げさに褒めてあげてください。
まとめ
子供は泣くのが仕事です。
しかし、ずっと泣き続けるわけにはいけません。
大人になったら泣きたくても泣けないときがありますからね(笑)
歯の寿命は子供のときから歯を大切にしていたか、そうでないかで全然違います。
虫歯の原因である虫歯菌は3歳くらいまでにお口に定着します。
この時期に虫歯がある子はずっと虫歯のリスクが高くなります。
一度虫歯になった大人の歯は一度も治療をしていない歯よりも虫歯のリスクは高くなります。
子供のときから歯科医院に通って虫歯予防をして歯の健康を意識しましょう。
「子供が泣くから・・・」といって歯科医院に行かないのはいけません。
通院してトレーニングしないといつまでたってもできるようにはならないし、虫歯が進行してしまいます。
歯科医師も歯科衛生士も子供は泣くものだと思っていますし、うまく治療するテクニックも勉強しています。
子供がないて怒鳴られたりしたらそんな歯科医院はやめて、別の歯科医院に転院すればいいのです。
将来の歯の健康のために子供のときから検診に行ってください。
今日はこれでおしまいです。
おつかれさまでした!
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